THE POWER OF DREAMS

まぁ、いろいろ おいおい

夜叉 瑞牆 3

5月5日(たまっこの誕生日である)

 

やだ!  絶対やだ!!

頑なにみしかは首をたてに振らない

 

原因は木

横に寄り添っているかのように生えている木だ

あまりにも核心が持てないみたいなので、その木に登って触ってみてはどうか?

とみしかに言ってみたのだ

そしたらこの反応

まるでお風呂に入れようとして大暴れしてる猫みたいだ

ブラシかける為さっきから木に登るってるのに核心は触らんとはおかしな話やろ

 

なんで嫌かと言うと理由はこうだ

自分1人の力で登りたいから…

そんな理由

でも木に登って調べて見たって結局は自分で登らんとあかんわけで、そこを別にこだわる必要はないかと思うけど

十六夜の時もそう、小学校4年の時は背が120

その身長やとスタートの足上げが辛いのにマットは絶対重ねないと強情張った、スタートの足あげがとても高くて何度も何度もやったら股関節を痛めた それでもマットは重ねないと言い張った

小さいから出来ないは言い訳なの!絶対出来る!マット重ねるのは、みしかあこがれてるクライマーさんはやってない!マットなんて使ってない!

そんなの自分が登りたいクライミングじゃないとブーブー言った

でも 今はそこにこだわらなくてもええやんと思う

もうね  すごーく意地っ張り

ほんと誰に似たんだかな  

 

夜叉の核心は一回止まったけど一回だけやった

ただのまぐれでしかなかった

とるまでに  結構指に食い込むらしく登って落ちるたんびにイターッって顔して指を抑えてはテーピング巻き直してた

指皮無いどころか皮がさけて肉が見えてくる

その度に上からテーピングをし直してやっていたけど、何度やっても核心が上手くとれない

痛い顔して黙って指を抑えて巻いて また登る そして落ちる

あんなに馬鹿みたいに何十回もやっていれば、そりゃあ指だってダメになる

これでは登りたくても登れなくなるよ

登れるチャンスを逃すよ  

だからね…

破けた指にまた黙ってテーピングを巻いているみしかに私は告げた

伴奏者だって、木が寄り添っていてあれで1つの課題って言うやん、だからええんちゃう

伴奏者の話で少し心が動いたのか、みしかはうーんって顔して岩を見つめる

 

色々わけがあって、3時までには一旦瑞牆から出てどうしてもスタンドに行かなくてはいけなかった  

一回核心止めたから1人残ってやるというみしかを、もっと気温下がるの待とうと、なだめてスタンドに向かう

それから3時間後…

夕方になり  気温も随分下がっていた

おっ いい感じや!

昼間話をしたのをちゃんと受け止めていたのか

すぐ木にしがみついてよじ登り、核心の穴を探っていた

突然     わかった!!!

みしかが大声を出した

みしか危なかったぁ

次やる時、少し飛んでみようかなと思ってた

みしか少し右向きで奥の方持つんだと思ってたけど、真下にかかるよ!!

もし飛んでたら木にぶつかって怪我してたと思う

よかったぁぁー

この発見がみしかにはとても重要らしくすごく嬉しそう

木からするすると降りて来て

よし、これで最後!!  きっぱり言った

みしかこれでもう絶対登れる !!!

クライマーみしかの顔だ

またテーピングし直して、指を曲げたり伸ばしたりして具合を見る

また岩と向き合う 

チョークをつけ  また岩と対峙

しばらく岩を望む

 

そして足が地面を蹴った

 

…あっという間やった

あっ核心取った!と思ったらあっという間にマントルを返してスラブ面を這い上がっていた

その間私は何をしていただろう

あまりの早さにガンバも言えず  ただただ唖然と立ち尽くしていただけ

スポットもしてない(みしか曰く、たまっこはスポットなんてしたことないでしょ…たしかに💧)

というわけで我に返って携帯を慌てて探して取ったのがこれ

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それとこれと

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お尻だ   😥

 

まぁとにかく登れたんだからいいやね

 

また世界が広がっていく

もっともっと掴みたい

 

みなさんありがとう

またどこかで👍